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ものさし

  • 執筆者の写真: スーパーキャット
    スーパーキャット
  • 2018年4月1日
  • 読了時間: 4分

私が昔通っていた学校の定期テスト。 国語において、課題読書問題というものがありました。

その回の定期テストごとに課題図書が発表され、 テスト当日までにその作品(純文学)を読んでおかなければならなかったのです。

たとえば、銀河鉄道の夜であったり。

芥川のなんかであったり。

そして当日のテストで読んだかどうかを紙面の解答でチェックされるわけなのですが、 なんとこれ、別に感想を書かせるわけでもなく本当に読んだかどうかを 機械的にチェックするだけなのです。

具体的に言うと4択問題でした。 〇〇のシーンで〇〇をしたのは誰?とか、 このシーンでは何を食べた?とか。

正直当時もおかしいと思ってたんですがこんな問題明らかに国語として間違ってません?

そりゃあ一般教養としてですよ、著名な作品を読ませたり、 図書に関する課題を課すというのは教育機関として特に違和感はありませんが こんなのあんまりじゃないですか。

当然読んでなくても運ゲーを制覇できればその大問は満点が取れるし 真面目に読んでいてもうっかり忘れてしまうと点数になりません。

というか問題はそこじゃなくてですね、 人には誰しも得手不得手があるのと同じようにいくら課題の図書だって 内容によりけりで向き不向きもありますよね。

勿論先述したように教養としてはよいでしょう。 重要なのはその生徒の体質とあっているか否かです。

無理やりその一般教養とやらを大人に押し付けられているという反発感、 違和感を強烈に感じていました。

課題図書は別に教科書に載っているわけではなく自費で本屋で購入しなければ なりませんし別に授業で読書の時間が与えられるわけでもなく プライベートな貴重な時間を消費して読まなければなりませんでした。

結局せっかくの貴重な時間をせっかくの質の高い文学作品を めんどいなぁ、だるいなぁ、なんでこんなことしなきゃいけないんだという マイナスの先入観を持たせたうえで読ませるという。

そして言い訳として使われる教養という言葉。 人には誰しも自分のペース、いうなればホームベースがあると思います。 こういった文学を読むといった課題をまじめにこなせる人はたまたま こういった分野が自分のホームベースだったのでしょう。

しかしそうでない人はどうなのでしょう。

あまり活字を読むのが得意でなかったりそもそも真面目に小説を 読むことが好きじゃなかったり。 (そりゃ一般常識レベルの国語力は必要でしょうが)

これで点数をつけられ個人を評価するというのはあまりにも 偏った見方ではないでしょうか?

百歩譲って感想文ならまだわかります。 何を書いても自由なわけです。 各々の感性を出し切ることのできる場所を与えてもらえるわけですね。

あれは単に大人が、自分たちのものさしで子供をはかり、 無自覚に規格を統一させ、無個性を量産していると痛烈に感じます。

人は個性があるからよいのだと思います。

得手不得手。向き不向き。その人なりのものさしをみな持っているわけです。 それをぶった切るような、無理やり上からもっと大きな定規を 押し付け、踏みにじるようであんまりだと思いました。

これ、こんな例でなくても周りにたくさん転がってますよね。 その人なりの得意不得意、よい個性悪い個性様々ですが 皆、一様にしようという教育に何の意味があるのでしょう?

放任しすぎるのも問題かもしれませんがこういった 無自覚に他人の価値観を踏みつぶすというやり方をも いっしょに下の世代に教育してしまっていませんか。

その結果いじめがなくならないだのなんだのって同じ世代が嘆いてるの アホじゃないですか?

彼らも本質的には似たようなことをしているんじゃないですか? 自分の目にはそう映ったのですが。

ちなみに自分はめんどくさくてほぼ毎回運ゲーしてました(


(2017-10-31)

 
 
 

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